2012.11.29 Thursday

【記事】LANDTECHNIKS

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    貴方がもしイーヴィル・D、バック•ワイルドらに象徴されるファットなサウンド•プロダクションこそヒップホップのゴールデン•エラだと思うなら、まずは今作の6曲目“Rebellion feat. ヒロキ”を、または、00年代初頭にシーンを席巻したサウンド・プロヴァイダーズやケロ・ワンのようなメロディーに重きを置くリラクジンなナンバーを聴きたいのなら、13曲目“縁”をオススメしたい。2011年「BASEMENT DUSK」のリリースで話題を呼んだFIND MARKETのMC、RATLAPらがトラック・プロデュースを手掛けたLANDTECHNIKSの処女作「STRUGGLE IN THE SILENCE」が11月21日に発売。吉祥寺のWARPからそのキャリアは始まり (リリックから引用)、都内他、町田エリアを中心に地道に活動を続けてきたLANDTECHNIKS。今回、レーベルSECRET MANEUVERS RECORDINGSをメンバーとして設立、そして第一弾アーティストとしてアルバム・リリースをする同グループのMC、MITTSUNにインタビューを敢行。アルバムにかける思い等を語ってもらった。





    まずは、アルバム発売、おめでとうございます。リリースを迎えてどんな気持ちですか ?

    MITTSUN(以下:M) : 有り難うございます !純粋にリリースまで来れたのは嬉しいです。ただまだ現状何も結果を出せてないのは変わらないですし、期待も不安もあります。ようやくスタート・ラインに立てた。アルバム自体は2年前ぐらいから出そうと思っていたんすけど、中々始められなかった部分もあって。今は全然年下の世代でもヤバい音源出してる人達たくさんいて、焦ったり、落ちたりする時期もありましたけど、後悔する作品は作りたくなくて、結果今のタイミングで良かったと思ってますね。今は早く年齢、普段聴いてる音楽関係なく、色んな人に聞いて欲しいですね。ライヴもガンガンやりたいし


    やはり、CDのリリースは一つの目標でしたか?制作期間はどのくらいかかりましたか ?

    M : そうですね。もちろん通過点の一つとして捉えているんですけど、ここ1年位はリリースを目標にやってきましたね。ただ本当これからですね。自分はもともとライヴが好きなんで、ライヴでやる事を考えて作った曲も多いです。制作を考え始めたのは2年前位です。本当本格的に制作入ったっていうのは今年の頭位だと思います。


    プロフィールには、「2004年、今はなき西麻布の老舗クラブ、香を拠点に結成されたヒップホップ・グループ。メンバーの脱退等を経て、現在、MCのMITTSUNとDJ KEN a.k.a BEAT JUNKIEによる1MC1DJ構成にて、都内のクラブ等を中心に活動中。」とありますが、いつから現在の構成になったんですか ?

    M : 二年前位まではそれまで一緒に活動してた、MCがもう一人がいたんですけど、脱退して、それからは今の1MC1DJの形ですね。なんで以前参加させて頂いたコンピレーションの曲は2MCでやってるんすよね。


    一口にヒップホップ・グルーブと言っても、マイク・リレーが迫力ある大所帯のクルーから、2〜3MCのグループと様々ですが、MITTSUNにとって1MCの良さ、大変さは ?

    M : 過去にはグループでやってる期間も長かったですし、1MCにはない楽しい部分や、思いがけない刺激やインスピレーションもあったんですけどライヴにしても曲にしてもラップの部分は全部自分一人に委ねられてるから、好きなように作っていける部分、グルーヴって言うか、流れというか、曲に込めるメッセージも詰めたいだけ詰めれる。特にライヴでは、自分のその場のノリや感情を好きなようにコントロールしていけるので、自分には向いてるのかも知れないですね。成功しても失敗しても全部自分に返ってくる。人のせいにはしてはいけない部分だし、したくもない部分。完全燃焼の時も不完全燃焼の時も今ではそれがベストだし、楽ですね。遠慮なく生身に、丸裸になれるというか。今回特に今までの自分をあらゆる面で超えたかったので、客演もしてもらいましたけど、基本的なラップの骨組みはアルバム通して一人でも成立するようにしたかったですね。なので良いところも大変なところも一緒ですね、リリック書く量は二人でやるときの二倍なわけでスランプにハマれば自分で打破するしかないまぁ当たり前のことなんですけどね(笑)


    曲調とトラック・プロデューサーのクレジットを照らし合わせるとI.B productionのミニマルなドープ・サウンドや、RATLAPのサンプリング・マナーによる90's調のトラック群、また、Bo-z EXPの多彩な音像と、それぞれの個性がバッチリ発揮されていますね。そしてMITTSUNさんのフロウ、声のトーンもトラックとシンクロしていて、そこが今作の聴き所だと思いますが、トラック・メイカーのキャスティングはどのように行なったんですか ?

    M : 単純に自分がやりたい人と自分のラップがハマりそうな音を選びました。三人が三人共違う音を作ってくれるのは解っていたし、自分の中ではそれがうまく一枚の作品の中に入れたら、調和するだろうなと思っていて、後コンパクトにまとまりつつも地味にならない三人かと思ってお願いしました。RATLAPとI.B productionからは制作中にも出来た新しいビートをガンガン聞かせてもらって、気に入ったのをもらって。I.B productionのBEATが結果として多いっすけど、RATLAPが音を足したり、共作的な物もあります。RATLAPには一曲リクエストも出して、このネタで作れる?みたいな感じでアルバムのタイトル曲の“Struggle In The Silence”がそうですね。Bo-z EXP氏には、まず別のトラックに乗せた、リリックを聞いてもらって、トラックを詰めてもらいました。それが“Black & Blue”なんですけど、アルバムの中でも特別な曲になりました。

    もう一曲の“Since Day One”は最初にトラックのデモをもらって、リリックを書いて、また返して、トラックをいじってもらって、リリックを調整して仕上げていった感じです。ただ、トラックを提供してくれた三人にも一曲一曲納得して欲しい気持ちが強かったので、ほとんどの曲はリリックを二度ないしは三度書き直しました。そこでフローや声の使い方も考えて、レコーディングしていった感じですね。単純にそれぞれのビートと自分のラップを一番良い場所でシンクロさせたかったすね。自分の中では無意識に全体像を少しずつ見て、BEATを選んだ部分もあるっすね、被りすぎない様にとか、これは一曲目、これは最後みたいな。でも曲順は最後まで悩みました、頭から最後までダレる事の無い流れのあるアルバムにしたかったです。


    普段からトラックのネタを意識して探すこともあるんですか?

    M : そうっすね、俺は自分ではトラックは作れないですけど、イメージすることはよくありますね、そんで自分の好きな曲聞いてる時にこれ使ってみてーなと思う事はあります。ただ積極的にネタをたくさん探すってことはあまり出来てないです。リリックの面で言葉を探す事はよくありますけど。それが自分の中のディグなんだと思います。トラックも作れるMCはすごいと思うんですけど、自分はこれまでラップでいっぱいいっぱいでしたね。今回レコーディングからミックスまでRATLAPにお願いしたんですけど、俺から頼んだのがビートをファットにして前に出してほしい位しか言わなかったんすよね。後はRATLAPのセンスを全面的の信頼していたし、思っていた感じの音にしてくれました。RATLAPと組んでなければこのアルバムは出来てないですね。それはI.B productionにも言えて、レコーディングに立ち合ってくれたりよくしてくれましたね。ちょっとした意見をもらったりとか。





    ラッパーのフィーチャリングは、RATLAP、ヒロキの両名で固めていますが、5曲目の“WILDSTYLE Pt.3”ではR-TYPEも参加していますね。こちらはプロフィールにもあるイヴェント“WILDSTYLE”とリンクしているのでしょうか ?

    M : そうですね。渋谷のNOSTYLEって箱で「WILDSTYLE」っていうイヴェントをオーガナイズしていて、今は休止してて、12月に一度別の箱でやるんですけどそのイベントの三周年の時にみんなで作った曲です!その時にはもうLANDTECHNIKSのalbumが頭の中にはあったので、アルバムにも入れたいと思って。


    WILDSTYLEとはどういうイヴェントなんですか ? オーガナイズしながら、アーティスト活動を続けるのは大変でしたか?

    M : 「WILDSTYLE」はもともと西麻布の香って箱で相方のDJ KENがオーガナイズしてた木村商店っていうイヴェントを、渋谷のNOSTYLEって箱で、俺とアルバムにも参加してもらってるR-TYPEで引き継いだのが始まりで、個人的に好きなプレイをするDJや、MCに出てもらってました。FIND MAKETなんかも出てくれてましたし、チャック,ヒロキやBo-z EXPとはそこで初めて知り合って、リンクしてもらう感じになりました。同時進行は大変な時もありました。正直、毎月やってたのもありますけど、まあみんなそれをこなしてるわけなんで、やりがいもありましたけど。ただ1人のMCとしてこのままじゃだめだし、嫌だなっていうのもあって、アルバムに集中する事にしました。ただやっぱり今の自分は「WILDSTYLE」がなかったらあり得なかったなと思いますね。


    ラップは、比較的リリックを詰め込んでいる方だと思いますが、リリックはどのように書いていますか ?また書く際、意識していること等ありますか ?

    M : リリックは基本的に車の中で書きます、散歩しながらや、電車の中、練習中のスタジオの中でってこともあるはあるんすけど基本的には夜中車走らせて、どっかに止まって書く感じです。俺は本当に思ってる事を書きたくて、自分の中のリアルな物を。そのリアルは人によって違うわけでその奥にあるオリジナルを探してるわけだと思うんす皆。言葉選び一つにしてもその人にとってリアルであるからこそ響くわけで。自問自答を繰り返して少しずつ心の中を掘り進んでいくって言うか、結構その、ヒップホップ的なパーソナルな立ち位置や生き方っていうのが、1つのキーなわけですけど、結構多分普通なんですよね自分は。

    そこで自分の持ってるメッセージは何なのか、それを今回後悔の無い形で提示したかった、自分の内側を覗けば覗くほど、臆病者だったり、覚悟がなかったり、弱い部分だったり「あれ、俺空っぽじゃね?」とか思ったりするわけですけどリリックは全て前向きな言葉を偽り無く魂込めて吐き出したかった。やっぱり自分が今までヤバいと思ってきたMC達は良い意味で皆違う形で振り切ってる。自分は今回それが出来たかどうかは解らないっすけど今までの人生の中で生きた言葉を現時点では目一杯詰め込めたかなと。


    あえてあげるなら、今回の作品で、最も振り切ったリリックが書けた曲は?

    M : タイトル曲の“Struggle In The Silence”と最後の“縁”ですかね。その2曲はどうしてもこれだけは言わないといけないなと思っていた事を詰めた曲ですね。すごく感情的だし、パーソナルな曲だと思います。他の曲ももちろん本音100%なんですけど、この2曲は特にそうかなと自分で思います。





    ズバリ、自分の音楽性に影響をもらたしたものは ?

    M : 生命力のある言葉や音が、やっぱり好きですね。そういった音楽や映画や漫画や絵から影響が強いですね。THA BLUE HERBやBRAHMAN、THE BLUE HEARTS、NAS、GANGSTARR、KORN、RANCID、SOCIAL DISTORTION、PEARLJAM、METALLICA これらのアーティストは絶えず聞いてますね。ヒップホップはもちろん、それ以外のアーティストにもジャンル問わずすごい影響受けましたね。ただやっぱり高校生の時に先輩が教えてくれた90'sのヒップホップも凄かったし、今の日本のヒップホップにすごく刺激されますね、やっぱりアルバム作っている最中はヒップホップばかり聞いてました。

    Elzhiの「Elmatic」っていうアルバムすごい聞いてました、日本のアーティストでも、ANARCHY、 田我流、メシアTHEフライとか上げだすとキリないですけど、こういった方々のアルバムにすごく食らって助けられました。新旧問わず、今まであまり聞いてなかったアーティストもよく聞きました。「スラムダンク」、「バガボンド」、「リアル」、「ベルセルク」、「銀河鉄道999」、ブッダとか漫画もすごい奮える瞬間がありますね。後は本当身の回りの人達ですね。音楽やってる、やって無いは関係なく、そういう仲間や友達との会話がすごく創造に繋がります。


    なるほど。では、ラッパーになったキッカケは ? また曲中でも触れられていますが、デビュー•ステージはどうでしたか?

    M : 高校時代、DJをやってる先輩が2人いて、1人の先輩が背中を押してくれて、もう1人の先輩に最初のライヴをブッキングしてもらいました。ブッキングもらったとき俺まだリリック1小節も書いた事無くて、1曲も無かったんすよ、それでヒップホップの事も全然知らなくて、でもライヴの日はもう決まっちゃってるから、友達の家でインスト決めて、リリック書いて、練習して、なんとか1曲作ってライヴしたんすよ、ラップを始めるきっかけを作ってくれた先輩は、初めて俺をクラブに連れて行ってくれた方でもあるんですけど、ちょっとわけがあって亡くなってしまって、自分がラップを諦めそうになったりすると、決まってその人の顔やかけてくれた言葉や、教えてくれたレコードが浮かぶんすよ。「あーやめらんねー、何も恩返しできてねー、負けられないな。」と。初めてのライヴは今思い出してもすげー興奮したのは覚えてますね。本当5分位しかやってないんですけど、「あーこれだな !」って思いましたね。俺できるって思ったわけじゃなくて、「これがやりたかったんだな。」って。今回のアルバムはその頃から今までの感謝も含まれているんです。ただ結局まだ何一つ叶えられていないんで、反撃開始って思ってます。


    今後の活動予定を教えて下さい。

    M : 11月12月は都内中心でライヴが多いですね。これからはどんどん地方とかも行きたいです、とにかくアルバムとライヴをたくさんの人に届けたいですね。ブッキング頂ける方居ましたら是非お願いします!今回お願いできなかった人達もたくさんいますし、自分自身これからスキルアップしていきたいっすね。次のアルバムや音源の準備も時期を見てしたいっすね。後、SECRET MANEUVERS RECORDINGSから他のアーティストの音源もいくつか考えているところです。


    日時:2012年11月27日
    質問:KT




    ARTIST : LANDTECHNIKS
    TITLE : STRUGGLE IN THE SILENCE
    FORMAT : CD
    LABEL : SECRET MANEUVERS RECORDINGS
    RELEASE : 2012.11.21
    SPECIAL OFFER!! : 特典付き
    詳しい商品情報を見る。

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