2012.09.18 Tuesday

【記事】RHYME BOYA

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    RHYME BOYAが所属するDLIP RECORDSは、2010年に自身も所属する "DINARY DELTA FORCE" のオフィシャルリリース以降、現在まで日本中のヘッズから注目を集めるクルーとして成長し、今もそのコミュニティは拡大し続けている。13歳からヒップホップに魅了され、長いキャリアを経てDLIP RECORDSのクルー内で一足先にソロリリースを果たすことに成功。自身の過去、現在、未来、ヒップホップカルチャーを通して溢れ出す感情をストレートにリリックに落としこみ、オフィシャルの資料にも書かれている通り「鉄板の1枚」と間違いなく語れる内容となった。

    今回の取材で聞き出したかったことは、彼のアルバム制作への思いも含め、ストリートカルチャーを通して何を感じ、アーティスト活動を通して何を思い、そして今後は自身のキャリアをどう生かして行くのか、彼が思うヒップホップゲームとは一体なんなのか。RBは今回の取材の中で、"ラップをする理由" という質問に「HIPHOPは、人の心を動かす強い力を一番持っている...。」と語ってくれている。この答えは、アーティストがどんな気持ちで音楽と向き合って、日々努力をしているのかを探るとても重要なキーワードだと思う。それでは彼の心の中を少しだけ覗いていこう。



    2010年にDLIP RECORDSから初のオフィシャルリリースにしてアンダーグラウンド・クラシックとなった "DINARY DELTA FORCE" リリース以降、現在までコンスタントにクルーのリリースを続けていますが、この2年間で周囲の環境の変化や、音楽に対しての気持ちの変化などありましたらお聞かせ下さい。

    RHYME BOYA (以下RB) : DINARYの1st.ALBUMを発表以降、藤沢=MOSS VILLAGEにB-BOYが急増したのは、すぐに気が付きましたね。それ以降、地元の若い子がRAP TEAMを結成したりDJやBEAT MAKER, SKATERが周りに増え始めたり リリース前と比べると藤沢は激的に盛り上がってますね。俺等の地元を指す"MOSS VILLAGE"と言うスラングが定着してから、"小田急線"を乗り継いでDINARYのALBUMにも収録されている"SEGA FRONT"と言う地元のSKATE SPOTを見に、地方から足を運んてくれる人達も居たりしてとても嬉しいです。後は、神奈川県を跨いだ様々な場所でLIVEが出来る機会が増えてもっとカマしたいですね。


    自身初となるオフィシャルリリースとなります。ソロリリースということで作品への強い思いもあったかと思いますが、本作ではどのようなアルバムを目指して制作に挑みましたか?

    RB:そうですね、RHYME BOYAぽいALBUMにしたいと思って作っていました。つまり俺が本質的に持っているPOPな部分をバランス良く作品に落とし込めれば良いなと思いました。俺はDOPEじゃなくて常に"FRESH"な存在でいたいんで、制作当初からBLAHRMYの様なALBUMは作れないなと思って今作に至りました。


    "HEY, MISTA.B" では自身のルーツを振り返りながら、全てのB-BOY/B-GIRLに捧げる素晴らしいヒップホップ・アンセムが完成しました。他の取材や資料でも語られてますが、RHYME BOYAさんのヒップホップ・ルーツでは外すことのできない "MICROPHONE PAGER" の存在は大きかったと思います。当時のことを思い出して頂いて、日本語ラップと出会い、そしてラッパーとしての活動を心に決めた出来事などがありました聞かせて下さい。

    RB:あのPAGERのALBUMに出会ってなかったらRHYME BOYAって言うRAPPERは居なかったかも知れないし、聴いた瞬間のあの"紫色"っぽいその時の空気感が今でもへばり付いてますよね。その頃はDMCのDJ BATTLEのVIDEOとか見ててスクラッチやってみたいな〜と思っていて。したらある日、俺以外のDINARYの3人から「俺等RAPやるから BACK DJやってくれない?」みたいになって。ちょっと待ってってなって(笑)。それくらいからカラオケボックスにラジカセ持ち込んでLIVE風のLIVEみたいのをして遊んでいて。

    でもガチでドゥーラグとか巻いて水とかも客席(?)にブチまけたり、ちゃんと構成とかLIVEの順番とかもあったりして(笑)。12,3年も昔の話だけど、そんな事しながらも「悪くない、イケルくさい。」って確信はあって。その後から、今はなき茅ヶ崎のCLUB=TING-A-LINGって所でPARTYを開いてDINARY4人形態で初LIVEをカマしたり。その頃はもう"RAP"をやろうってなっていて、BLAHRMYのSHEEF THE 3RDの影はその時から既に近くにありましたね。


    "MICROPHONE PAGER" の作品で今でも忘れられないパンチラインがありましたら聞かせて下さい。

    RB : "HIPHOPぼく大好きですってアホてめえのコピーにゃ俺も脱帽" って七転八倒のTWIGY氏のラインが今パッと出て来ましたね。でも全部が全部ですね。


    ミステリアスかつスリリングな展開を見せた、祀SPとのコンビネーション "危ない金はない" について聞かせて下さい。これはライブ後に消えた金を巡る物語ですが「この話にはオチを付けない...」「あいつに限ってそんなことはない...」という言葉から、あえてここでは犯人の名前は出さないというようにも聞き取れました。これはある程度、黒幕が分かっているという事でしょうか。

    RB:確かにこの曲にオチは付けれないんですけど、真犯人もいなければ黒幕もいません。これは完全に自分等が招いた自爆(?)で、あの朝のメキシコ人ばりのテキーラの浴び方は危なかったです...。まぁ、もしも紙幣にGPSが付いてたらこの後迎えにあがりますけどね(笑)。俺とSP的には、笑い込みのフリースタイルみたいなノリで書きました!


    レーベルメイトのBLAHRMYを客演に迎え、FUJISAWA ZOMBIEシリーズの番外編ともとれるアルバム内で最もアグレッシヴに、これぞ藤沢オリジナルスタイルといえる "BIGVILLAGE a.k.a. SWPA SWWPAA M.V" ですが、「BIGVILLAGE」と表題を打っているように、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで藤沢エリアは大きく成長していますね。それは、RHYME BOYAさん、BLAHRMYさんのリリックからも感じる力強さが証明していると思います。アーティスト活動としての環境も良い方向へと築いてきていると思いますが、今後のDINARY DELTA FORCE、BLAHRMYを含むDLIP RECORDSを、藤沢エリアを中心としてどのような方向性を持って成長させていけたらと感じていますか?

    RB:そうですね、レーベル買いしてもらえる様なレーベルにして行きたいです。それはDJ陣のMIX一枚にしても、RAPのALBUMにしてもですね。個々が現場で力を発揮するレーベルでありたいですね。後、個人的にはアナログレコードのリリースは続けて行きたいと思っています、と言うよりもDLIP Records.だから出来る売り込み方をもっと追求して行きたいです。アナログレコード??ってピンと来ない人がいっぱい居るのは承知だけど、DLIP Records.からリリースされるレコードは数字だけ見て、まぁとりあえず出しとくかぁ〜みたいなノリではないし、ヘタなVINYLも掴まされて来た分 売り方も知ってる。だからDLIP Records.から出るレコードはリリースされると市場を掻き回すんだ。

    レコードリリースもそれなりに色々あって 金を生むって言う見地からだと運営的に賢いやり方ではないのかも知れない、ただ今のHIP HOPシーンからそういう流れがなくなっていったら俺は結構冷めると思う。だからPRODIGYの新譜が2LPでもリリースされているのを見るとアガリますよね。この辺話し出すと止まらなくなりそうなんでそろそろ止めときます!ただ、DLIP Records.がやると効果的に働く勝ち上がり方を探してもっと大きくして行きたいです!


    既に馴染みとなっている藤沢で派生する独自のスラングは、私たちリスナーにとって大きな魅力の一つでもあります。本作でも多くのスラングをハメてきてますが、スラングはどのような状況から生まれてきているのでしょうか。また、いくつかスラングを紹介していただけますでしょうか。


    RB:これは完全にその場のノリですね(笑)。普段の会話の中から生まれるものもあれば、何かの曲名をヒントに改良されて生まれたスラングもあります。まぁでも基本的にはしょーもない会話の中から突発的に生まれます(笑)。比較的新しいM.V.スラングだと...。

    ■ サムエルエンパイア = 江ノ島の灯台
    ■ SHAKE = 金を稼ぐ
    ■ トンビ = MOSS VILLのLOCO
    ■ MYGEM = 仲間、大切な物
    ■ NYTE TIME DERBY = その夜誰が一番ブッ飛べるか

    などなどです。この他にも無数にM.V.スラングは存在して、死んでいってしまったスラングも多々あります。使用頻度が少ないスラングから、ZOMBIE(街を徘徊する様)や"哀愁"などの当たり前過ぎて俺等にはスラングに聞こえなくなって来てしまったスラングまで沢山あります。使う人によって言い方やFLOWもあるので楽しいです(笑)。基本的には意味が通っていて分かり易い、そしてそれを言う事によって笑いが生まれる。この3点を抑えているスラングは比較的ロングヒットを記録します。個人的に不動の1位は"哀愁"ですが、"哀愁"の最上級を"ユキノメ"と言います。SP THX BLAHRMY!!


    "MINDVOOK FREESTYLE ?" UMB2010横浜予選の優勝でバトルMCとしても全国区へと名を轟かせました。今回収録されたフリースタイルでは、RHYME BOYAさんの通うクラブ周辺で巻き起こる出来事を痛快に表現されていて非常に楽しめました。しかしその裏では、風営法改正やSEGA前のスケート禁止等、厳しいストリートカルチャーの現状もあります。ご自身としては、この現在の状況をどのようにお考えですか?

    RB:SEGA(地元のSKATE SPOT)の件に関して言えば、あれは笑えないし誰も何にも納得いってないし一部の圧力団体による理不尽な嫌がらせとしか取れない。あそこでSKATEをしてる人達は普段から地域住民ともコミュニケーションを取り合っていて、公の場を汚したり何かしていないんだ。世界的に有名なSKATEの聖地に花壇なんか置きやがって許さないし俺達はその力に屈しない、その証拠にSEGA FRONT GIANTSの1st.ALBUM=SAVE THE SEGA FRONTが完成した。

    正にHIP HOPが持つ本質的なPOWERを一番有効に発揮した瞬間ですよね。ヤツ等の耳に届いてないかも知れないけど、俺達はその力に屈せず逆境を力に変えるSKILLを兼ね備えている。CLUBにしろこの件にしろ今後ともこういった事が起きるかもしれないけど、自分の意思で行動して理解を深めて行きたいです。


    「心の作文」「あの日のお前に歌ってあげてえ」「孤独の戦い」「マイク一本との戦い」「26歳の回答」「売れる売れないはここでは無しだ」など "RUNNING YOUR WORLD" では印象に残るキーワードが多々あり、ヒップホップへのブレの無いポジティブな思いが十分に伝わってきました。客演に迎えた盟友のCRIME SIXXX from STERUSSは、ラップする理由を「一人残らず笑顔にする」と本作では閉めております。確信に迫らせて頂きますが、RHYME BOYAさんにとってラップする理由を聞かせて下さい。

    RB:ラップする理由ですか、何ですかね、根底にあるのは多分人前で唄を唄うのが好きなんだと思います。勿論緊張はするけどやっていて楽しいし、RAPに限らず自分の声を発声すると言う動作が合っていて好きなんだと思います。じゃあ歌えばいいじゃん!?ってなると俺がPAGERからもらったものは嘘になってしまうし、RAPをする理由の深い所は、HIP HOPは人の心を動かす強い力を一番持っていると感じているからかも知れません。

    自分のリリックや曲に共感してくれたらそれはとても嬉しい事だし、感動したり高揚して何かの原動力になってくれていたらそれは俺がRAPを続けている理由の一つになりますね。そんな音楽を創るには経験も知恵も浅いけど、自己満では終われませんね。堅い事抜きに自分は唄う事が好きです。


    ストリートカルチャー(ヒップホップ)と出会えたことへの感謝の気持ちを歌い上げた、本編のクライマックスに最も相応しい曲となった "コノ同ジ空ノ下ニテ" ですが、今一度、ヒップホップと出会えた自分自身の気持ちを聞かせて下さい。それと、今までのキャリアを振り返り、今後はどのようなアーティストになっていけたらと思っていますか?

    RB:あの曲は生きていれば良い事も悪い事も味わえる 生きている事が全てのANSWERと唄った曲で、全ての音楽,HIP HOP/RAPがあったから自分の中でこの人生はとても豊かなものになりました。自分は生きる事に悩まされた事はあるけど、音楽に悩まされた事はありません。本気でやっていける仲間に恵まれ、ここから先も楽しみです!今後は、とても難しい事だけど普遍的な事を唄えるRAPPERになっていけたら本望ですね。


    最後にDLIP RECORDSのファン、記事を読んで頂いたオーディエンスに向けてメッセージをお願いします。

    RB:まず、このロングインタビューを最後まで読んでくれてありがとうございます!自分のALBUMを買ってくれていたら最高に嬉しいです!!DLIP Records.はまだ始まったはがりだけど、今日までLIVEや音源を通して色々な人達と出会って来た。俺等の動きに共感してくれる人達や応援してくれる人達と本当の意味でこっから繋がって行きたい。

    SOUL MATE=DUSTY HUSKYの言葉を借りると、「俺達のHIP HOPが正解とは言わないけど、HIP HOPにハマるんだったら俺達は裏切らない。」俺からもそう言いたいです。LIVEを観に来てくれたら俺等はガッツリえぐるから現場で一緒に騒ぎましょう! rhyme boya.





    ARTIST : RHYME BOYA
    TITLE : MIND VOOK
    FORMAT : CD
    LABEL : DLIP RECORDS
    RELEASE : 2012.9.14
    SPECIAL OFFER!! : 特典付き
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