2012.04.13 Friday

NU:ESSENCE

0


    エピローグ

     仙台出身のMCのCiger、DJのSHOTOとEichiの3人からなるNu:Essence (ニュー:エッセンスではなく、ヌー:エッセンスが正式表記とのこと。) が前作「ESSENCE」以来、約3年振りとなる2ndアルバム「PUSH OUR VISION」をリリースする。アルバム・リリースという点に関して言えば長らく沈黙を守っていた形だが、先行カットされたアナログ12EP「eat and break EP」が大手レコード・ショップの日本語ラップ・チャートにて堂々1位を獲得、さらにはDJ JIN氏にレコメンドされた他、渋谷familyにて主宰しているイヴェント『Get Fresh!!!』は3月に5周年を迎える等、2ndアルバムのリリース直前から一気に活動感が増してきた、正に“昇り調子”な彼らに急遽インタビューを敢行 !

     前作「ESSENCE」では、現在2012年日本語ラップのキーパーソンとも言えるhaiiro (haiiro de rossi) やFullmemberから五十嵐をフィーチャーし、名刺変わりには十分過ぎる1stに。3年という歳月、そして昨年末のアナログ12EP「eat and break EP」を盛り上がりを経て、Nu:Essenceはどのベクトルへどう進化したのか ? 今作でDJ Juco、DJ Motiveらトラックメイカーにトラック・プロデュースをオファーした決めては ? 制作の経緯、楽曲の解説等を語って貰った。


    まずは、2ndアルバム「PUSH OUR VISION」完成してどうですか ? 制作の構想等はいつ頃から ?

    Ciger (以下C):いやー、やっと完成したな、という感じですね。1stを出していろんなイベントに呼んでもらっているうちに、早く次も出したいなとは思ってましたが、実際に制作し始めたのは2年くらい前です。メンバー間の生活環境が違ったり、満足するものがなかなかできなかったりで遅くなりました。1stではレーベル側がいろいろとしてくれて、本当に恵まれた環境でできたんですが、今回はそうもいかず…。でもその分勉強になったし、のびのびと出来ました。

    SHOTO (以下S):レコーディングはほとんどCigerの家でやりました。本当に3人が集まれる時間が減ったので、それぞれがとにかくかまして、あとは密に連絡を取り合ってましたね!僕がトラックを作って、構成を練ってCigerがラップ入れてEichiがスクラッチ入れて、3人でもう1度考えて・・・そんんことの繰り返しでした。
    遊びでEichiの声なんかもところどころ入ってます。

    Eichi (以下E) :作品を聞いてて誰だこいつ?ってなったら多分俺です。そんな遊びも取り入れましたが、肝心のクオリティはかなり上がったと思います。スクラッチに関しては今回はワードをはめるのではなく、ライブ感を出すために大半をバトブレから選びました。


     以前は当たり前だったかもしれませんが、アナログを先行カットするというのも思い切ったなー。と感じましたが、そこはやはりコダワリたかった部分ですか ? 反響も凄かったようですが、狙い通り ?

    C:CDよりも、まずはアナログでどうしても出したかったですね。これはこだわりました。どういう形で出すのが一番いいかと思って、最初は7インチを三ヶ月連続で出したら面白いんじゃない?とかそんな話もありましたね。でもやっぱりDJが使いやすいのは12インチでしょ!ってことで、自信を持って送り出せる3曲で12インチ切りました。蓋を開けてみたらJINさん(RHYMESTAR)やMu-Rさん(GAGLE)が実際にDJプレイで使ってくれてて。あとtwitterで情報が流れてくるんですが、仙台だったり福岡だったり北海道だったりと、全国のいろんなところでも使ってもらえてるようです。これは本当に嬉しいですね。

    S:DJとしては自分たちでかけたい、っていうのが強かったですね。Cigerが言っているように7インチを、っていう話はあったのですが、ガンガン2枚使いだろ!というところで結局12インチで落ち着きました。アカペラも1曲入ってるんで遊び倒してください!

    E:僕自身クラブでかけるのが12インチが主なので、2枚使いできる12インチをどうしても出したかったというのがありました。フリーダウンロードで普通にカッコいい曲が手に入るこの時代に出すことに意味があると。実際出してみて反響ありましたし、自分たちも自信がつきました。クラブは勿論、さまざまな場面で使える3曲ですので是非大音量でかけて首をガンガンに振ってほしいです(笑)


    1MC、2DJスタイルということでそれぞれの役割を教えて下さい。

    C:基本的には僕がラップ、SHOTOがトラック、Eichiがスクラッチで、ライブの時はSHOTOがMPC叩いてます。2000XLの青いやつ。でも僕もEichiもトラックを作りますね。Eichiのトラックは以前フリーダウンロードで配布したREMIX集に入ってるし、僕は自作のトラックを使ってソロアルバム製作中です。

    S:実際ライブとDJがあるときはレコードとMPC2000XLでかなり重いです(笑)。新しいライブ構成も考え中で・・・期待していてください!あとは僕は相方のDJ SHRIMPと「Underowls Lab.」というレーベルをやっています。今回のアルバムもここから出しますが、アートワークも担当させてもらってます。アナログも今回のアルバムも僕らが。イベントのフライヤーからその他のアーティストのジャケット、ブログデザインまで実は地味にやっています(笑)。

    E : 自分の役割はMCが安心してライブができる縁の下の力持ち!と思っているのですが、安心どころか心配されるようなことをしたりします(笑)。今は地方にいますがライブがあるときは東京に出てきます。


    8曲目の“our method”で提示している通り、MPC印のヒップホップが最高ですね。サンプリング・ソースもやはりアナログからですか ? DJ SHOTOさんのDJプレイはビート系からストリクトリー・ヒップホップからアンダーグラウンド・ヒップホップまでかなり幅広いですよね ? アナログは相当買っているんじゃないですか ?

    S:買ってますねー、ハマっちゃってます(笑)。以前、レコード屋で働いてたこともありました。お金なさすぎてレコード屋にいるのにレコード買えないときもありましたけど(笑)。あとはトラック用にネタも買ってますが、昔に比べてどんな音でもアナログから抜くのは増えましたね。とにかくMPC1台で大雑把に作りこむのが好きで、まずはMPCに取り込んでアサインしちゃいます。シンセも弾くんですけどね。MPCにサンプリングしてMPCで弾きなおしたりしますね。


    シガーさんへの質問です。プロフィールには、「Cigerはダースレイダー主催の[ZERO] で準優勝他、多くのMC BATTLEで上位入賞」とありますが、リリックを書くのも早いですか ?

    C:あんまり他の人と比べたことはないですが、早いほうかもしれません。でも早いからいいってものでもなく、2曲目のeat and breakなんかは納得するリリックができなくて、2, 3曲分書いてフィックスしました。満足するものができないときは、たくさん書くって意味で時間をかけてますね。あとはひらめき待ちです。


    DJ Eichiさんは過去に「ILLIEST」なるミックスも発表されていますよね。収録されていたスクラッチ・セッションは間違い無く作品のハイライトだったと思います。今回のアルバムも“struggle”等は、スクラッチ・パートをフックにしているという点で正に魅せ所だったかと思いますが、構成はEichiさんから ?

    E:そうですね。最初にSHOTOさんにトラックを聞かされたときからこの曲(struggle)には絶対スクラッチが映えるなって思ってて、勝手に載せてしまいました(笑)。フックでのスクラッチは出すぎず、引きすぎない絶妙なラインが表現できたんじゃないかな、と思います。聴けば聴くほどハマってくるので是非聞きこんで頂きたいです。


    DJ Juco氏、DJ Motive氏といったトラックメイカーの起用はインパクトがありますね。彼らにオファーした決めては ? またフィーチャリング・ラッパー勢を選んだ理由は ?

    C:JucoさんもMotiveさんも、自分らが尊敬していてかつ信用できるトラックメイカーだからですね。Jucoさんが最近作る土臭さのあるビートと、Motiveさんが作るJAZZやSOULをしっかりと自分なりに落とし込んだビートは自分らの今の色にばっちりハマると思いました。フィーチャリング勢のOVELEXと小宮守は、仲のいい後輩の中でもスキルも向上心もあるやつらなんで、一緒にやろうぜって感じで参加してもらいました。Cello a.k.a. Massanはフローがオリジナルで純粋にカッコいいのでお願いしましたね。コーラスもできたり、本当に素晴らしいラッパーです。レコーディングでは勉強させてもらいました。


    仙台出身ということで、(現在の活動拠点は主に渋谷だと思いますが) そこを掲げているのは、やはり出身ヒップホップ・アーティストに影響を受けているからですか ?

    C:そうですね。CigerとEichiは高校で仙台にいる頃から昼にやってたイベントに出てて、GAGLE、夜光虫、Sound Market Crew、DJ KENTAROの影響はかなり受けてました。あとはみんなやっぱり仙台が好きなんですよね。

    S:本当Cigerが言っているとおり、仙台が好きなんですよね(笑)。あともちろん3人が仲良くなったきっかけが仙台ってのもありますね。僕は東京きてから活動を始めたんですが、やっぱりこっちで仙台出身の人と出会うとあがってしまいますね!

    E : 僕はバトルDJをやっていたこともあってDJ KENTAROの影響が相当大きかったです。東京でSHOTOさんと出会って三人でイベント始めてもやっぱりレペゼン仙台なんです。


    主宰しているイヴェント『Get Fresh!!!』について教えて下さい。

    C:毎月第四木曜日に渋谷Familyで行ってるイベントです。毎回ゲストを呼んでいて、これまでだと餓鬼レンジャーのポチョムキンやGAGLEのDJ Mu-R、Fullmember、DJ BUNTA、神門、ABC等結構いろんなアーティストを呼んでます。2012年4月は「PUSH OUR VISION」のリリースパーティってことで、DJ MOTIVEとCello a.k.a. Massanがゲスト出演予定ですね。レギュラーメンバーは今回参加している小宮守や今後ミックスCDリリースの予定があるDJ MUSSHU、他にはDJ MoReDib、DJ Shrimp、DJ the sum light、TAIRA、といったセンスあるなーと思うメンツで長いことやってます。フードもあるんでぜひ遊びに来てみてください。


    日本語ラップ・ファンに一言 !

    C : 流行のアイドルだけじゃ物足りない人はぜひ聴いてみてください。


    今後の活動予定・リリース予定等教えて下さい。

    C:全国いろんなところをライブでまわる予定です。まずは4月28日に福岡のアーリービリーバーズってところでライブします。

    S:上にも書いてあるんですが、Underowls Lab.から、DJ MUSSHUのミックスCDを今後リリース予定です。
    あとはCigerのソロアルバムですね。どっちも夏か秋頃に出せれば、って感じです。

    E : 僕もUnderowls Lab.からどんどん発信していく予定です。


    楽曲解説をお願いします。

    01. Intro
    アルバムのオープニング。ラップ入り。

    02. eat and break
    ビートメイカーに向けた歌。聴いたらリリックも見てほしい。

    03. struggle
    struggleは「もがく」という意味。音楽が好きすぎてもがいてる人へ。

    04. skit1

    05. agitating point feat,OVELEX
    仙台の後輩OVELEXと1曲 。仙台にはカッコいいラッパーがたくさんいるので、もっと音源とか出て来てほしいです。

    06. fly
    さらに上にいけるように。

    07. three way love feat. 小宮守, cello aka massan
    率直に、「愛の歌」を。

    08. our method
    一番ライブっぽさが出てる曲。

    09. not clean (pro.DJ JUCO)
    この曲だけbullpen lab.というスタジオでREC。東電とか汚い大人に辟易して書いた。

    10. moreblack
    ヒップホップならやっぱ黒さはほしい。けど黒さってなんだ、と思い、思ったままを書いた。

    11. skit2

    12. good day (pro.DJ MOTIVE)
    明日もいい日でありますように。

    13. my document
    しばらく会わなくなってしまった友人を思い出して。





    同郷の三人組が2NDリリース。1ST出して、そこで胡座をかかずに様々な音楽を吸収して、沢山の現場で経験値を上げて来たんだろうな。止まらず取り組んで来た結果がこの2NDだと思います。そして、伸び伸びやってるのが伝わって来る。お薦めですよ、NU:ESSENCE。
    DJ Mu-R(GAGLE / JAZZY SPORT)

    日本語ラップのみでDJをするとき、決まってかけるのがNu:Essenceのblackだった。ストイックな詩の内容とタイトなビートはフロアを選ぶけど、彼らは絶妙なバランスでフロアを作れる!今回は更に突き詰めたオフビートにパーソナルな詩が次の段階へ。こいつがヤバいって話が聞きてえ!
    HUNGER(GAGLE/JAZZY SPORT)

    クォリティ・サウンズ登場。DJには、まだあまり知られていない素晴らしい音楽を紹介する義務がある。だから、俺はこの作品をいち押しさせていただきます。
    DJ JIN / RHYMESTER, breakthrough




    取材/提供 : ウルトラ・ヴァイヴ
    Calendar
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930 
    << November 2018 >>
    Selected Entries
    Categories
    Archives
    Profile
    Search this site.
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered by
    30days Album
    無料ブログ作成サービス JUGEM